銭湯 塩湯

布村 和美さん

ぬのむらかずみ|塩湯のおかみ。滑川市生まれの61歳。前職で同僚だったご主人と昭和55年、25歳で結婚。2人目の子どもを出産後に前職を退職し、ご主人の実家・塩湯の仕事を手伝うように。職場と自宅が同じという環境に慣れるために奮闘し、3人の子育てをしながら、先代である義父・茂行さんから夫婦で業務を引き継いだ。

コミュニケーションを生み出す薪焚きの銭湯

大正4年、櫟原神社裏にあった「和田の浜海水浴場」の利用者のために建てられた風呂小屋からスタート。海水浴後に入る人で賑わった。「塩湯」の名の通り、初期は海水を沸かしお湯にしたとも言われるが、今は地下水を使用している。平成27年で開湯100周年。
おかみさんは地域のお客さんとのコミュニケーションを大切にしている。そのツールの1つとして、平成10年からは手作りの「かわらばん」を不定期で発行。薬湯やイベント案内、お風呂のマナーなど、お風呂屋さんならではの視点で168号を綴り、今なお親しまれている。これが縁となり、寺家小学校や同朋幼稚園の子どもたちが行事で入りに来るなど、交流が進んだ。
お湯は薪で沸かすため、温度は一定ではない。おかみさんに熱めにしてもらったり、ほかのお客さんに声をかけて水を入れたりして調整でき、お客さん同士やおかみさんとのコミュニケーションが生まれるきっかけにもなっている。銭湯は昔から地域の社交場として、知らない人同士でも自然と輪ができていた場所。「私もお客さんと話すことで癒されています。『気持ち良かった』と喜んでもらえるのが嬉しいです。」
薪はご主人の担当。最近は燃料調達が難しくなったが、森林組合や建築業者さんに廃材、おがくずを提供してもらうことで続けられている。「地域の人達に助けられてここまで来ました。お客さんにも励ましていただき、本当に感謝です。」昔ながらの人情味あふれる銭湯には、今日も塩湯を愛する人達が集まってくる。これからも夫婦二人三脚で温かい場を作り続けてほしい。

銭湯 塩湯
滑川市常盤町31
TEL:076-475-0181
http://www.net3-i.jp/shioyu/