石原園芸

石原 昌さん

いしはらまさる/滑川高校、富山県立大学短期大学部農業技術学科生物生産専攻卒。短大在学中に家でアルバイトをしていた際、経験不足を感じ、滋賀県のタキイ研究農場附属園芸専門学校に入学して基礎を学んだ。卒業後は神戸や埼玉で近郊型農業の修行をし、25歳でUターン。以後、実家で花苗と野菜苗の生産や経営に励んでいる。

園芸から始まる豊かな暮らし

広いハウスの中はパンジーが咲き誇り、春のようだ。育苗ハウス12棟、栽培面積1,000坪と、滑川に7軒ある施設園芸農家で最大規模を誇る。野菜農家だったが、昌さんの父で代表の明さんがハウスでの苗作りをスタートさせ、いまでは花苗を500品種以上、野菜苗を約200品種栽培している。明さんが会長を務める滑川市花卉園芸協会は、高品質な苗を安定的に出荷することで県内外から高い評価を受けている。
2代目の昌さんは父や母の背中を見て育った。「初めて苗を育てたとき、生き物の弱さと強さ、両面の面白さとやりがいを感じました。その面白さをより多くの人に味わってもらいたい。まともなものを作れるまで10年かかりましたが、いろんな人から生の声を聞けることや喜んでもらえることが嬉しいです」と話す。
大手と競合するのではなく、富山の気候と風土、時期に最適なものを出荷することで、地域に根差した商売を心がけてきた。市内をはじめ、県内にいくつもの提携販売店がある。出荷すればその日のうちに店頭に並ぶため、新鮮さが長持ちすることも地産地消のメリットの1つ。家庭菜園で花や野菜、果樹を育てる園芸は、お金よりも時間や体を使う趣味。扱いやすく育てやすい苗で、初心者にも失敗なく楽しめるよう配慮している。
農業は機械などにかける初期投資が大きい。「ゆったりしたイメージを持たれますが、生活しなければならないのでシビアな面もあり、やるには覚悟が必要です。自己責任でやれば何とでもなるのは気楽」と笑う。まだ園芸に触れたことのない人にも輪を広げていくのが、昌さんの夢だ。

石原園芸
滑川市北野1203
TEL:076-477-1058